「金剛」は、大日本帝国海軍がイギリスへ発注した最後の海外製主力艦です。その発注の際、日英間で極めて異例な取り決めがなされました。それは『日本海軍の技術者を現地へ長期派遣し建造の一切を監督、調査すること』、『砲塔やその他一切の船体、機関などの図面を日本は入手し、引き続き利用して同型艦を日本国内で建造できるようにすること』という、日本側に極めて好条件なものでした。一説には、日本が過去にイギリス製の主力艦を多数保有し、それらの艦が日露戦争時に世界中を揺るがすほどの戦果を挙げたことが、その好条件に結びついた一因と言われています。日本はこの極めて有利な条件で、姉妹艦3隻を国内で建造しました。
大正2(1913)年8月16日に竣工した同艦は、日本人の手により喜望峰回り(巨艦の為、スエズ運河を通過できなかった)で横須賀へ回航されました。以後、世界最大、世界最強の巡洋戦艦として「金剛」型4隻の名は世界中に知れ渡り、日本の海軍戦力は一足飛びの飛躍を遂げることになりました。
作品仕様
制作年: | 平成22年 |
技法: | 鉛筆画 |
サイズ: | 318×409mm(F6) |
所蔵: | 個人蔵 |