「蒼龍」と「飛龍」は、2計画(第二次補充計画)で計画・建造された中型空母です。軍縮条約の制限下で建造された「蒼龍」と、制限を受けずに、より理想的に建造された「飛龍」の2隻は、先行艦の「赤城」「加賀」と共に空母戦力の増強に大いに貢献しました。大東亜戦争の序盤は、揃って主要な作戦に参加しました。
「龍は激浪を越えて」は、「蒼龍」「飛龍」の2隻を主題として描いた、阿吽の対となった作品です。「蒼龍」は波を乗り越え艦底を露わにした構図から「阿形」とし、対する「飛龍」は波に艦首を突っ込んだ構図から「吽形」と見立てています。その一方で、それぞれの作品は異なるコンセプトで制作しています。「蒼龍」の方は、背景の空に2匹の降り龍が隠れており、艦首を上に向ける「蒼龍」を昇り竜に見立てた、龍図になっています。また「飛龍」はミッドウェイ海戦の武勲誉ある艦でもあり、艦載機が発艦する最も空母らしいと思える場 面を描きました。
作品仕様
制作年: | 平成29年 |
技法: | 鉛筆画 |
サイズ: | 652×910mm(P30) |
所蔵: | 個人蔵 |