海征く牙狼 -重巡洋艦 高雄 2604-

「高雄」は、大きな艦橋を備えた姿が特徴の重巡洋艦です。用兵者側の様々な要望と、艦隊旗艦施設を装備することを前提に建造された結果、このユニークな艦形となりました。「高雄」は完成後、近代化改装により装備を一新して大東亜戦争に参戦し、主に南太平洋で作戦に従事しました。その後も各方面で目まぐるしく様々な任務につき、昭和19(1944)年10月には捷一号作戦に参加しました。レイテ湾に向かう途上、アメリカ潜水艦の雷撃で損傷し、シンガポールに回航されました。そこでイギリス潜水艇XE-3の雷撃で行動不能となり、終戦を迎えました。戦後、イギリス軍に接収され、昭和21(1946)年10月29日に海没処分されました。
この絵は、あ号作戦直前の訓練シーンをイメージして描いたものです。主題の「高雄」、その後ろに「鳥海」、絵の中では見えませんが更に「摩耶」が続きます。遠方は「羽黒」です。
「高雄」が没して70周年にあたる平成28(2016)年、この作品を「高雄」の艦内神社分霊元である護王神社に奉納しました。

作品仕様

制作年: 平成28年
技法: 鉛筆画
サイズ: 455×652mm(M15)
所蔵: 護王神社 所蔵